A地点とB地点を最短距離で結ぶには直線でつなぐことだ――。これは、様々な部署が個別に管理しているデジタル資産をレガシーのDAM製品で探そうとしたことのない人が言ったことかもしれません。必要なデータが決して変更されることのない簡便なカテゴリーにすっきり収まり、しかも社内のすべての部署がデジタル資産を同じように理解し、同じように使用していないかぎり、レガシー製品を使ってバージョンAからバージョンZへと歩みを進めることは決して楽な道程にはならないでしょう。

多くの企業が、ともあれ最初はクリーンで直線的な構造をキープしようとしたかもしれません。しかし、資産のタイプが次々と追加され、資産の使用時に要求されることも大きく変化した今の実情では、様々な障害物を作り出し、金銭的にも時間的にも、そして精神的にも大きなコストを招いています。階層構造を固持しようとするレガシーのDAMシステムは、本来目指したこととは正反対の状況を作り上げています。非効率をもたらし、ワークフローを複雑化し、「簡単」とうたわれていたものは混乱をもたらしています。

レガシーDAMのワークフロー

社内のすべての部署がデジタル資産を全く同じ方法で使っているわけではありません。必要とする資産の情報が全社で同じというわけでもありません。しかし、レガシーのDAM製品は、限られたデータの整理方法から選択することを強いる結果、いざ必要な資産を探そうとすると、まるで無関係なデータの山をかき分けて進まなければならなくなるのです。マーケティング部のコンテンツチームは、キャンペーン別に資産を整理しているかもしれません。一方、製品管理担当者は、製品別に整理することを選ぶでしょう。法務部は、マーケティングコミュニケーション担当者にとってはどうでもよいような詳細な情報を求めるかもしれません。また人事部が作成するコンテンツは、製品チームにしてみれば踏み込む時間も忍耐もないというような代物かもしれません。そうこうするうちに、全員が不満を抱くという状況に向かっていきます。

こうして苛立ちを募らせたチームは、自分たちに関係のある資産を管理するための特別なプロセスを策定するようになり、DAMがそもそも阻止しようとした部署の垣根を高々と構築していきます。でも、Nuxeoのデジタル資産管理(DAM) なら、社内のユーザが使う資産とそのメタデータをすべて完全に管理し、資産の透明なサプライチェーンをもたらして、必要な人に必要なものを簡単に届けることができます。

ディスラプションはすばらしい! でも、ありがたいものだけが歓迎される

報告書 「The Forrester Wave(tm):カスタマーエクスペリエンスのためのデジタル資産管理、2018年第2四半期」は、次のように述べています。

DAMは成熟した技術だが、ある種の再生を遂げつつある。高価な費用をかけて作成したリッチメディアコンテンツを確実に管理しなければならないと認識する企業が増えているためだ。当社では、DAMにこれから投資しようとする企業からの問い合わせを今もよく受けているが、その一方で、時代遅れになった既存の製品を手放して別の製品に入れ替えようとしている企業もある。[1]

従来型のレガシーDAMは、融通の利かない生き物です。 データの記録方法や整理方法がわずかに変わるだけでも、複雑なシステム統合を乱してしまい、変更してあらためて実行するという高価かつ時間のかかる作業が必要になる可能性があります。

Nuxeoでは、DAMは業務に合わせて自在に適応できるべきだと考えています。 そこで、オブジェクトを基本とする柔軟な整理方法を採用することにより、様々な目的と考え方を有する各チームにとって有益な方法で資産をクロスリファレンスできるようにしています。

従来型のDAMプラットフォームは、スピードが足りないため、高速かつ確実なファイル転送ができません。3D画像や360度動画などのリッチメディアフォーマットは、多大な周波域を必要とするため、処理するのに非常に長い時間がかかる可能性があります。レガシーのDAMシステムは、ライブビデオ、AR、ビジュアルストーリーテリング技術といった新しいフォーマットは処理できないでしょう。

一筋縄ではいかない業務、ならばDAMもそれを期待すべきではない

DAMの嬉しい驚きは毎回新鮮

DAMソリューションに投資するという決定は、非技術系の部署から始まることがあります。その結果、システムアーキテクチャの複雑さを考えることがおろそかになってしまうかもしれません。前世代のアーキテクチャを使っている場合は、細かい部分に潜んだ厄介なことがすぐさま現れるでしょう。つまり、社内で使われている技術の一部とはうまく行っても、全部とは統合しないのです。

「最初にAPIありき」で開発されたNuxeoのアーキテクチャなら、幾重にも重なったシステム統合やアプリケーションのすべてにわたってシームレスに機能し、変化や追加にもすばやく易々と適応します。

柔軟でスケーラブルなNuxeoのプラットフォームは、高速で直観的な検索機能と整理機能をもたらし、たとえ垣根で隔てられていようとも、すべての部署に可視性をもたらします。また、新しいバージョンの資産に自動的にタグ付けして、重複する資産の削除や統合という面倒なプロセスを自動化します。

NuxeoならDAMのワークフロー作成がいとも簡単に

レガシーのDAM製品は、ワークフローを作成するに当たってカスタムコーディングが必要です。つまり、どんなに小さな変更でも、ITチームに助けてもらわなければならないことを意味します。ワークフロー作成用に別の製品を導入して統合しなければならないかもしれず、作業に遅れを来たすうえ、コストもかさみます。しかも、ワークフローが変わったのでDAMも変更したいということになると、コストや遅れはすぐに雪だるま式に膨れ上がるでしょう。唯一誇れるのは、少なくとも社内のITチームと深く知り合いになれることです。(もちろん、NuxeoではITチームと良好な関係を作ることを奨励していますが、適応力のないDAMソリューションに苦労して汗だくになるよりは、一緒にランチに出かけて楽しい会話で親交を深めるほうが良いでしょう。)

一方、Nuxeoにはワークフローがネイティブで備わっています。新しいワークフローを作成するためにカスタムコーディングを作成する必要はありません。Nuxeoは、プロセスやワークフローの変更に簡単に対応します。プロジェクトや部署独自のワークフローを設定する非技術系のユーザが、コーディングをする必要はありません。

報告書 「The Forrester Wave(tm):カスタマーエクスペリエンスのためのデジタル資産管理、2018年第2四半期」 で、Nuxeoは、スケーラビリティ、セキュリティ、コンテンツローカリゼーション、ワークフローと承認、コンテンツパフォーマンス分析、実行ロードマップの各基準で最高得点を獲得しました。この報告書の詳細についてはこちらをご覧ください。御社に合ったDAMを見つけるプロセスをスタートさせられるでしょう。

[1] The Forrester Wave(tm):Digital Asset Management For Customer Experience, Q2 2018.Barber N, Powers S, Sjoblom S, Harrison P. The 13 Providers That Matter Most And How They Stack Up, May 23, 2018.