デジタルトランスフォーメーションは今日の大半の組織にとって最重要課題であり、企業が自社のデジタルアセットを有効に活用することが、現代のビジネスの世界で生き残り、成功するための必要条件であることは周知の事実です。

デジタルトランスフォーメーションの実現を支援すると主張しているテクノロジーやソリューションは多数存在します。その中でも、時代遅れの非効率的な情報管理アプローチから企業を脱却させ、デジタルトランスフォーメーションへの移行を支援することによって効率性と利益性の向上を図るのに特に適しているのが、コンテンツサービスプラットフォーム(CSP)です。

ここでは、デジタルトランスフォーメーションの価値を組織内で解き放つうえで、CSPに投資することが重要である3つの理由を解説します。

レガシーシステムを活用することが重要

私たちは前に進むために、過去の問題にけじめをつけなければならない場面によく直面します。このことは、デジタルテクノロジーを駆使して組織内のレガシーアプリケーションを変革する必要がある場合に特に当てはまります。AIIMの調査結果によると、レガシーシステムにロックされている情報にアクセスできることは非常に重要であり、真のデジタルトランスフォーメーションを達成するための中核的な必要条件の一つであると認識している組織の割合は75%に上ります。

既存のレガシーシステムを活用する必要性は、さまざまな課題を提起しています。おそらくその中でも最大の課題は、システム内にロックされるなどして、組織の多くの人員にとってアクセスできなくなっている価値ある情報が大量に存在することです。**

これらの情報は、レガシーシステムからどこか新しい場所に移動しなければ活用できないわけではありません(少なくとも短期的には移動が必要とならない場合があります)。優れたコンテンツサービスプラットフォームは、レガシーアプリケーション(およびその他のコアビジネスソリューション)と連携し、レガシーシステムのメタデータをCSPにマッピングすることで、最終的にそのレガシーシステムの情報とコンテンツへの統合アクセスを可能にします。
シンプルな統合検索(レガシーアプリケーション内に格納されているコンテンツへのアクセス)はその第一歩ですが、これが実現すれば、CSPによって管理される一元化された情報に基づいて新しいアプリケーションを構築することは比較的簡単です。複数のレガシーアプリケーションを相互に接続し始めると、このことはさらに面白みを増します。つまり、複数のソースからの情報に基づいてソリューションを構築することで、複数のシステムやリポジトリからの必要な情報をすべて一か所にまとめてエンドユーザに提供することが可能になります。

組織のデジタルトランスフォーメーションイニシアティブに、他のすべてに優先される目標が一つあるとすれば、それは企業内の異種情報ソースを接続し、情報アセットを配布および利用するための中央ハブとしての役割を果たすことです。

ユーザは個人用アプリケーションのようなツールを仕事でも使いたいと考えている

プライベートで使用しているシステムと同様の価値をもたらすシステムを仕事で使ったことはありますか? それはいつのことですか?ほとんどの人にとって、これはめったに起きないことです。それにもかかわらず、現代のインフォメーションワーカーは、個人用アプリケーションと同じ価値を仕事用ツールにますます期待するようになっています。ここで言うアプリケーションは、モバイルおよびクラウド対応アプリケーションだけでなく、特定の処理を実行して特定の問題を解決するアプリケーションも指します。

この概念は、全ユーザに一つの標準インタフェースを与えることが常套手段となっている従来型のエンタープライズソフトウェアにとっては幾分なじみの薄い考えです。ただし、デジタルトランスフォーメーションを実現するには、ユーザとの間にエンゲージメントを生み出す必要があるため、現状のままでは不十分です。それではCSPはどのように役立つのでしょうか?

コンテンツサービスプラットフォームに関連した言い回しで私が気に入っているものに、「状況に応じたコンテンツ」というものがあります。簡単に言うと、適切な情報を適切なタイミングで提供されたユーザは、その情報を利用して、目的に適った有益な何かを行えるようになるということです。各人が固有の要件を持つという意味で、この機能をソフトウェアの角度から説明することは困難ですが、CSPの観点から見ると、組織、チーム、そしてもちろんエンドユーザがカスタムコードを必要とせずに、パーソナライズされたソリューションを作成できるのは、まさにこの機能のおかげです。

柔軟で迅速なこのアプリケーション開発機能は、企業内のあらゆる情報を一か所に表示する、メタデータ主導ビューの上に直接成り立っています。これは、複数のソースからの情報を表示し、以前は互いに異なっていたプロセスを組み合わせ、GISマッピングや人工知能(AI)ベース解析などの最新のクラウドベースサービスを統合するためのソリューションを構築できることを意味します。

さらに、これらのソリューションは迅速に構築でき、最初からモバイル対応であるため、文字通りパズルの一部だけを解く、アプリケーションタイプの具体的なソリューションを構築することが可能となります。ソリューションを配布して、別のソリューションを構築するというプロセスを、すべて同じ情報および開発プラットフォームを利用して繰り返すことで、カスタムコードが減り、サポートとメンテナンスの要件が最小限に抑制されます。

標準化された共通のプラットフォームに基づいて構築される、このレベルのパーソナライゼーションは、デジタルトランスフォーメーションを高速化するだけでなく、それを反復的に行うことも可能にするという意味で、短期的な投資利益(ROI)と長期的な総所有コスト(TCO)削減の両方のメリットをもたらします。

プロセスは今も重要だが、以前とは意味合いが異なる

エンタープライズコンテンツ管理(ECM)システムは主に、プロセスを自動化する目的で組織で使用されていました。自動化に適しているプロセスの典型的な例には、会計処理、人事オンボーディングと従業員ファイル管理、デジタルメールルーム管理などが含まれます。これらのプロセスに共通していることは、綿密に定義されたプロセス内で大量の文書と情報を処理すること、つまり、トランザクションの色合いが濃いということです。

自動化の成果は感嘆に値するものでしたが、多くの組織は自動化を実現できずに終わりました。それはなぜでしょうか?組織のビジネスプロセスが綿密に定義されていなかったことや、ECMシステム環境内でコード化できるだけの厳密さが足りなかったことがその主な理由として挙げられます。これ以外にも、プロセスに複数のシステムからの情報が必要なのに、そのレベルの連携にまだ対応していなかったという背景もあります。

しかし、こうした状況はすべて変わりつつあります。AIIMとNuxeoが最近実施した調査の結果が示すとおり、プロセス自動化が情報管理機能の使用を促進する最たる要因であることに変わりはありませんが、自動化に対する組織の考え方が変わってきています。

ナレッジワーカーが行う仕事は本質的にプロセスに沿ったものですが、このプロセスは厳格に定義されていない場合がほとんどです。たとえば、組織に加わった新社員のオンボーディングは常に同じステップ(従業員レコードの作成、企業ドメインとメールシステムの追加など)に従います。それに対し、社員の採用プロセスはその時々で異なることが少なくありません。当然のことながら、プロセスにはフェーズがあり、次のフェーズに進むために達成しなければならない主要マイルストーンが定められていますが、情報とコンテンツの収集とそのタイミングは決して一律ではありません。

こうした単発的なプロセスは、複数のソースからの情報とコンテンツを組み合わせ、パーソナライズされたインタフェースとソリューションを通じてエンドユーザにそれを提供することで、適切なタイミングでプロセスを駆動できることが必要です。ECMソリューションはこのタイプのプロセスに十分に対応していませんでしたが、デジタルトランスフォーメーションを実現するためには、ビジネスのこうした側面こそ改善しなければなりません。このことは、まさに私がこの記事で先に述べたことであり、繰り返して言えば、コンテンツサービスプラットフォームによって可能になることなのです。

結論

デジタルトランスフォーメーションは「あれば便利なもの」ではなく、企業が今日、そして将来も見据えて競争力を維持するうえで欠かすことのできないイニシアティブの一つになっています。デジタルトランスフォーメーションを実現するテクノロジーはすでに利用可能であり、その中心にあるのがコンテンツサービスプラットフォームです。

従来のECMソリューションの利点をクラウド、モバイル、AI、システム統合の各機能と組み合わせることで、あらゆる企業の変革を可能にするデジタルトランスフォーメーションの基盤としてCSPを役立てることが可能になります。