情報管理が変化しつつあることは、誰しも認める事実です。ところが、どのような変化がどこでどのぐらいのスピードで起きているかについては、今まであまり着目されてきませんでした。
2018年初め、まさにこれらの点を探る調査をNuxeoと[AIIM](http://www.aiim.org/ ?make_link=true)が共同で実施したところ、驚くべき結果が明らかになりました。この記事では、2018年の情報管理の三大課題について詳しく説明します。
必要な情報を見つけるのがますます難しくなっている
私が子供の頃に通っていた学校には、サイモンという男の子がいました。サイモンのニックネームは、知ったかぶり屋を意味する「スマートアレック」、略して「アレック」でした。時として嫌味もこめて呼ばれた、このニックネームの由来は、サイモンのずば抜けた記憶力の良さにありました。サイモンは、豆知識が豊富なだけでなく、学校の成績も優秀でした(その後の人生で成功を収めたことは言うまでもありません)。けれども今や、状況はすっかり変わっています。今日私たちは、何かを知りたければ、それをGoogleで検索したり、AlexaやSiriに尋ねたりするだけで、必要な情報を手に入れられるようになっています。少なくとも、仕事以外のプライベートの場面ではこの方法で十分です。ところが残念ながら、仕事に必要な情報をこの方法で見つけられるわけではありません。
調査の結果によると、情報を迅速に見つけることに困難を感じている社員の割合は75%以上に達しています。それに加え、企業情報の過負荷状態に不満を感じている社員の割合が75%に達していることも併せて考えると、危惧すべき状況にあると言えます。つまり、情報量が多すぎて、仕事に必要な情報を見つけられない事態に陥っているのです。このことが好ましくない状況であることは明らかであり、当然のことながら、2018年の企業情報管理が直面している重要課題のトップに挙がっています。
情報管理のユーザビリティ(あるいはその欠如)
2番目の課題は、適切な情報を見つけた後の段階であるユーザビリティです。私たちが一人孤立して仕事することは少なく、たいていは、同僚やチームメート、サプライヤなどの相手とコミュニケーションをとり、情報を共有しながら仕事を進めます。このことは、事態を複雑化する要因にもなっています。実際、情報やコンテンツを誰かと共有する必要がある場合に困難を感じていると答えた回答者の割合は63%です。これもまた、好ましくない状況です。
モビリティの欠如も57%の回答者から指摘されています。つまり、テクノロジーと情報の使い方について、個人レベルの場合と、仕事面でのやり取りとの間に、ギャップが生じています。必要な機能を実行してくれなかったアプリケーションをモバイル機器で使い続ける人はいないでしょう。たいていの人はそのアプリケーションを削除し、必要な機能を実行してくれる別のアプリケーションを見つけるのではないでしょうか。ただし、これと同じことを仕事で行うわけにはいきません。ユーザビリティが「あれば便利なもの」であった時代に、高度に専門的な知識を詰め込んで設計された、使い勝手の悪い情報管理システムを使い続けなければなりません。このことは、3番目の課題と直結しています。
複数のシステムにまたがるIMの連携
私たちが仕事で使用しているシステムが互いに連携しないことは、不満の原因の一つです。先ほどと同様に、モバイルデバイスに当てはめて考えてみましょう。モバイルデバイスであれば、新しいアプリケーションをダウンロードしたらすぐに、FacebookやLinkedInでログインし、他のアプリケーションから画像にアクセスしたり、DropboxやiCloudなどのEFSSツールが配置されている任意の場所でコンテンツを共有したりすることが可能です。
この方法はビジネスの世界では通用しません。
複数の異なるシステムからの情報を連動させることに問題を抱えている社員の割合は79%です。その結果、コピー・アンド・ペーストという、退屈なだけでなく、エラーも起こりやすい作業に頼らざるを得ない状況が生じています。また、システムにアクセスさえできない場合は、レガシーシステム内に閉じ込められたコンテンツと情報にアクセスするのがいかに困難かという、別の次元の問題にも発展します(この件については、今後のブログで取り上げる予定です)。
以上が、2018年のEIMが抱える三大課題です。
これ以外に課題がないわけでは決してありません。情報管理ベンダ、より具体的にはエンタープライズコンテンツ管理(ECM)ベンダから効果的なソリューションが提供されない状態がずっと続いている、平均的なエンドユーザの悩みを最もよく反映しているのが、これら3つの課題です。その一方で、この記事の最後にご紹介するとおり、良い知らせもあります。コンテンツサービスプラットフォームという心強い味方の登場により、明るい未来が切り開かれようとしています。斬新で大胆、かつ革新的な機能で現状を打破するコンテンツサービスプラットフォームが、ECMを薄暗い過去に葬ります。このプラットフォームは、前述した課題をはじめとした、さまざまな情報管理の課題に対応できる、ビジネス主導型のイデオロギーであり、今日の問題を解決する最新のソリューションであるとともに、業務を効率的かつ効果的に行うための努力を続ける普通の人々の課題を解決する、現実的なソリューションでもあります。このソリューションによって、私たちはインスタグラムで誕生日の写真を共有するのと同じ感覚で、仕事上の情報の共有も行えるようになります。
2018年は変革の年になるでしょう。企業情報を管理するための旧式のソリューションやアプローチは姿を消して、最も価値の高い資産である情報資産をより効果的に管理し、利用する手段として、コンテンツサービスプラットフォームが注目を浴びるようになります。