ファースト・ピープル文化評議会は2003年、多言語記録ツールとしてFirstVoicesのバージョン1.0を起動させました。カナダ・ブリティッシュコロンビア州の先住民族が話す34の言語を記録するためです。ブリティッシュコロンビア州はカナダで最大の言語多様性を誇り、カナダ全体の先住民族言語の60%が同州に存在します。けれども、先住民族言語は消滅の危機に瀕しており、すべての言語と方言を合わせても、話者は6,000人足らずです。

FirstVoicesは、先住民族の学校で教えていた2人の先生が考案したアイデアでしたが、今ではカナダ、米国、オーストラリアの60以上の言語と方言を記録するまでに成長しました。技術に慣れ親しんだ先住民族の若者のためのダイナミックなプラットフォームで、先住民族言語を流暢に話す年配者の力を借りて、その言語を後世に伝えることを目的としています。

##FirstVoicesとNuxeo:技術と理念で一致

###近代的で安全な知識管理ソリューション

FirstVoicesのミッションは、先住民族言語の知識を収集することです。この知識を記録に残すため、現地の先住民族コミュニティと密接に協力しています。通常のプロセスでは、FirstVoicesのトレーナーが先住民族コミュニティに赴き、1回につき1~2週間にわたって暮らしを共にします。トレーニングワークショップは、リモートアクセスで行われることもあります。

このトレーニングでは、テキスト、オーディオ、ビデオ、写真、その他の言語リソースを記録してオンラインのFirstVoicesデータベースにアップロードするために、最新テクニックをコミュニティ内の言語保護担当チームと共有します。

FirstVoices

先住民族言語を記録するプロセスだけでも複雑に聞こえるかもしれませんが、FirstVoicesはさらに大きな課題に直面していました。ウェブベースのプラットフォームのバージョン2.0を投入しようとしており、コミュニティの必要とする機能を近代的かつ安全な方法で提供するために、適切なアーキテクチャを見極めなければなりませんでした。

###使いやすいローコードのソリューション

先住民族の言語、方言、文字を効果的に収集し保護するには、近代的でオープンな技術に基づく知識管理プラットフォームが必要でした。

Nuxeoに興味を引かれた理由は、先住民族の言語を記録するという私たちの用途に合わせてコンテンツサービスプラットフォームを簡単に調整・設定できたこと、それに真にオープンソースのアプローチを取っていたことです。当団体は、「人は贈ることで富を示す」という原則を理念に掲げています。Nuxeoのソフトウェアに対するオープンなアプローチは、まさにこの原則を体現していました。
FirstVoicesのコンサルタント、Dan Nevin氏

FirstVoicesは、Nuxeoのコンサルティングチームおよび専門サービスチームの支援を受けて、プラットフォームの設定とクラウドでのホスティングを実現し、団体とコミュニティが抱える知識管理のニーズに応えることにしました。

Nuxeoのチームとは、最初から良い関係が築けました。コンサルティングチームと専門サービスチームの熱心さに感銘を受けました。
FirstVoices開発マネージャ、Daniel Yona氏

##Nuxeo ― FirstVoicesを支えるコンテンツサービスエンジン

###高速で柔軟なソリューション

ファースト・ピープル文化評議会は、Nuxeoの優れたアプローチと技術を現在と未来の両方に役立てることができます。

Nuxeoは非常に成熟したソリューションだと感じました。高速で柔軟、かつ優れたパフォーマンスを実現します。このプラットフォームは、FirstVoicesバージョン2.0を立ち上げるうえで不可欠でした。



Nuxeoは真にオープンソースです。このことは、私たちにとって重要でした。実際、製品開発のプロセスに完全なる透明性を確立している会社は、Nuxeoを含めて数社しかありませんでした。Nuxeoのようにオープンなプラットフォームを使用することで、私たちの完全性をコミュニティに示すのに役立ちます。


FirstVoices

###今日と明日の言語のためのアーキテクチャ

Nuxeoは、先住民族言語をFirstVoicesに保存、管理、保護し、コミュニティにアクセスを提供するためのプラットフォームとして機能します。

FirstVoicesがNuxeoで保存・管理しているオブジェクトはすでに約40万件に達していますが、今後も増え続ける見通しです。

FirstVoicesではNuxeoのワークフロー管理機能を使って、プラットフォームで保存・管理するための「最低限の有効記録」と見なされるオブジェクトを検証しています。
また、Nuxeoの許可管理機能は、ファイルやオブジェクトへのアクセスを制限するのに役立っています。

それぞれのコミュニティに神聖とされている言葉がたくさんあるため、関係するコミュニティが自分たちの言語データを管理できることが大切でした。これには、誰にアクセスを許可するかをコントロールできることも含まれます。文化的な資産をどこに保存するか、誰が管理するかなど、先住民族コミュニティにとって重要な文化的配慮が多数あります。FirstVoices 2.0を開発中、そうした点に対応するうえでNuxeoがベストのプラットフォームであることが分かりました。
ファースト・ピープル文化評議会(FirstVoicesを管理している非営利団体)のCEO、Tracey Herbert氏

##FirstVoices.comを大きく前進させる大胆な計画がNuxeoの協力で実現

FirstVoicesのバージョン2.0のリリースを成功裏に終えたファースト・ピープル文化評議会では現在、Nuxeoのプラットフォームをさらに活用して言語資産の管理方法やアクセス方法をどうすればさらに改良できるかを検討しています。

Nuxeoのもたらす力を、まだほんの一部しか活用できていないように感じています。これからさらに有効活用していくつもりです。
FirstVoicesのコンサルタント、Dan Nevin氏

仮想ドライブを使って大量のデータとコンテンツを効果的に管理する方法、またモバイルアプリを導入してコミュニティの言語チームが現地で簡単に言語資産を収集できるようにする方法を検討中です。

Nuxeoのヘルプがなかったなら、この地域の先住民族言語をこのように保存していくことはできなかったでしょう。
ファースト・ピープル文化評議会のCEO、Tracey Herbert氏


FirstVoices.comは、革新的な先住民族言語のアーカイブおよび教材です。言語の記録と伝承、そして文化の再興に努めるカナダ・ブリティッシュコロンビア州の先住民族をサポートするために開発されました。FirstVoicesの言語アーカイブには、先住民族が使っている多様な文字のテキスト入力とその発音、さらに写真とビデオが数千件という単位で収録されています。これに付随するインタラクティブなオンラインゲームは、FirstVoicesに記録された言語データをクリエイティブな環境で学習アクティビティとして提供するために設計されました。FirstVoicesの言語アーカイブは部分的に一般公開されていますが、他の部分は各言語コミュニティからの要請に基づいてパスワードで保護されています。