課題:急成長している多様な製品情報源を管理・活用(ビッグデータでトッピングされているピザ)

Keendoは、VIFから分社化したソフトウェア会社で、30年以上にわたり、食品業界にサービスを提供するERP専門ベンダです。Keendo最高経営責任者(元VIF経営幹部)Christophe Mahé氏が率いるKeendoチームは、何年も前から、製品情報・ライフサイクル管理が食品メーカーや小売業者にとってますます複雑になっていることを認識していました。

例えば、一枚の冷凍チーズピザは、栄養データベース、サプライヤの活動、パッケージデザインなど、これまで以上に多量の多種多様な製品情報でトッピングされるようになっていて、トラッキングの対象も増えています。1個の食品がその食品に関連付けられた数百のメタデータを持っていることも普通で、1個の製品に対して1つまたは複数の商品名、アレルゲン誘発物質、パッケージの種類、製品がオーガニックであるかどうかなど、多くの情報が関連します。

食品産業が高度に規制されているため、食品メーカーが効果的に製品情報を利用して業界標準に準拠することが重要になっています。例えば、INCOは、欧州で販売されるすべての食品の栄養情報ラベリングを義務付けています。つまり、各製品に必要とされる情報や計算が増えることになります。

既存のPIMとPLMのツールは、食品業界の規制基準や他の重要な側面を処理するための柔軟性を欠いていることが分かっていました。一方、多くの企業はいまだにスプレッドシートを使用して製品情報を管理し続けています。通常、部門別の製品データはエラーを誘発し、時間を浪費するサイロになります。

Christophe Mahé氏と彼のチームは、食品業界の技術的な専門知識と深い理解を最も効果的に活用するために選択されたアプリケーション開発プラットフォームとしてNuxeoを使用し、これらの新たな課題に対処できる新しいWeb対応のソリューションの構築を決定しました。

食品メーカーの顧客層のためにVIFの下で開発された、Nuxeo搭載のPLM/PLMソリューションが成功を収めたことを受けて、VIFはそのソリューションを分離し、Keendoを別会社として立ち上げました。

「Nuxeoは、当社の評価プロセスにおいてその応答性が際立っていました」とChristophe Mahé氏は語ります。「当社は、プロジェクトの成功を確保するために、緊密なパートナーまた信頼できるアドバイザーとしてベンダと協力したいと考えていました。」

ソリューション:カスタマイズ可能なPIM/PLMアプリケーション開発のためのNuxeo Platform

Keendoは、同じ単一の統合型Nuxeoコンテンツリポジトリを使用するモジュールであるk.PIMとk.PLMを提供しています。クライアントは、単一のモジュールを実装することができますが、通常、完全な製品情報やライフサイクル管理のソリューションの両モジュールを選択します。

  • k.PIMは製品リポジトリで、全部門が提供する最新の検証済みデータへの集中アクセスを可能にする
  • k.PLMは、新製品の設計段階をすべてトラッキングすることが可能で、配合管理、コストシミュレーション、栄養計算、アレルゲン管理、レシピの食材リストの機能を備えている

コンテンツ駆動型アプリケーション開発のための自然な出発点

Keendoソリューションのための自然な出発点は、Nuxeoコンテンツ管理プラットフォームで、下記の不可欠なコア機能を提供します。

  • セキュアなアクセスを確保する共有コンテンツリポジトリ
  • 大容量の文書とメタデータを処理する能力
  • 柔軟性のあるデータモデル
  • ワークフロー
  • コンテンツバージョン管理
  • 検索ツール

「NuxeoのXMLスキーマベースデータモデルには、当社のメタデータを自由に定義し拡張する高度な柔軟性があります」とChristophe Mahé氏は述べます。「各製品が数百の情報フィールドと属性を持つことができるので、これがカギとなります。」

「Nuxeoを使用すると、それぞれ独自のメタデータセットをもつ、「パッケージング」(以下の画像を参照)や「最終製品」など、カスタムドキュメントタイプ(コンテンツオブジェクト)も定義することができます。今度は、これらのカスタムドキュメントタイプによって、共通の原材料や同様のパッケージングなどの共通の属性に基づいて製品をリンクさせることが可能になります。」

Keendoは、そのスキーマ柔軟性のデータモデルとワークフローから、バックエンドだけでなくフロントエンドでもNuxeoを活用します。「私たちは、Nuxeo Platformの中も外も、全階層を最大限に活用します」とChristophe Mahé氏は述べます。「Keendoは、データモデルやワークフローと同様に、Nuxeo内蔵のWeb UIフレームワークを積極的に使用しています。当社には、現在、NuxeoのWeb UIツールを使用する標準的なWebレイアウトが50種以上あります。」

Screenshot project VIF

ワークフロー駆動型データの検証と計算

Keendoは、すべての製品情報が、部門別のスプレッドシートのサイロではなく、Nuxeoリポジトリで常にかつ正確に更新されるようにしておきます。「当社のソリューションには、必要な情報をすべて体系的に提供するために、研究開発、品質保証、販売、マーケティングなど、各部門のカスタムワークフローが含まれます」とChristophe Mahé氏は語ります。「検証ワークフローは、精度を確保する一方、訂正すべきエラーを警告します。検証データは、その後、適切なメタデータとカスタムドキュメントタイプにマップされます。」

「最後に、製品レシピ成分や関連するメタデータが変更されるのに伴い、栄養価、アレルゲン、製品コストを自動的に計算するカスタムワークフローを提供します。」

Screenshot project Keendo-VIF
このビューには、ラベル表示の目的で食品の栄養値が示されます。レシピへの変更が行われると、これらの値が自動的に再計算されます。

Nuxeo Studioが、顧客管理アプリケーションのカスタマイズを可能に

KeendoがNuxeoを選択したもう一つの大きな理由は、プラットフォームを簡単にカスタマイズできるNuxeo Studioの可用性でした。グラフィカルインタフェースでオンラインサービスとして提供されるNuxeo Studioを用いると、アプリケーションビルダをコーディングなしでカスタマイズでき、Nuxeo Platformベースのコンテンツ管理アプリケーションに費やす時間とリソース要件を大幅に軽減できます。

Nuxeo Studioを使用して、当社の開発者が自社のアプリケーションを構築したので、彼らにとって大幅な時間の削減となりました」とChristophe Mahé氏は語ります。「同様に重要なのは、私たちのコンサルタントとクライアントが自分のアプリケーションのカスタマイズ要件の所有権をすぐに取得できることです。」

新しいアプリケーション機能を迅速に実装

顧客の強い要望や意見に応じて、Keendoは、最近、新しい統合プロジェクト管理モジュールを追加することによって、重要な中核機能を新たに追加しました。これはすべてNuxeo Platformを使用して開発されました。

「私たちは、「タスク」や「プロジェクト」など、新たな関連ドキュメントタイプを追加しました」とChristophe Mahé氏は説明します。「各タスクは、プロジェクトに関連し、カスタムワークフローを介して管理される個々の文書です。これらのプロジェクトのワークフローは、非常に複雑になることがあります。ワークフローによっては、各タスクのための受託者をもつ30を超える工程から構成されています。現在、Nuxeo Platformを使用して、こうした工程を完全自動化しています。」

結果:競争力向上、増収、コスト削減

KeendoのNuxeo搭載PIMとPLMのモジュールでは、下記を含め、見込み顧客に強力な価値提案を提示します。

  • 規制遵守が劇的に迅速化され、より簡単、より低コストに。Kendoは、顧客が、製品の成分の発表、栄養価の計算、ラベル表示に以前費やしていた担当者の作業時間の平均75%以上を削減すると推定しています。また、これらの結果が製品レシピの全成分データに基づいてKeendoが自動的に計算するので、栄養情報を決定するために製品サンプルの実験室試験の費用を顧客が負担することはありません。
  • 開発の加速化と新製品の発売。顧客は、通常、新製品や研究に必要な成分の概念化に以前費やしていた時間の約50%、またレシピの変更の策定とシミュレーションに必要な時間の33%を削減することになります。「Keendoは、規制遵守に必要な製品情報を効果的に管理するだけでなく、食品会社が競争力を高めることを可能にします」とChristophe Mahé氏は述べています。「私たちは、食品会社が研究開発の時間と関連コストを削減しながら、新製品を開発し、いちはやく市場に投入できるように支援します。」
  • 収益とコスト管理の信頼できる計算。Nuxeoのデータモデルを使用することにより、Keendoは、製品収益を、例えば、時間をかけて進化してきた有効なレシピ別に計算することができます(ERPや他のシステムから統合されます)。消費者の嗜好が時間と共に変化するのに伴い、製品の成功率を測定するためにさらに深く、洞察力に富んだ分析の結果がもたらされます。また、自動計算された製品シミュレーションには、原材料費などの単位当たりのコストが含まれます。
  • 強力な全社的協力体制:新しい競争優位性。情報のサイロ化は、部門横断的な協力体制の大幅な改善、市場投入までの時間短縮、消費者に対する迅速な応答性に置き換えられ、また同時に、コストがかかり、ストレスの多い運用の非効率性を排除します。

将来の展望:Nuxeoの将来性のあるプラットフォームを活用した、サービスの拡張と新産業へのサービス提供

Keendoは、最近、製品ミックスk.INCOにSaaSのサービスを追加し、サービスとしてINCO規定の栄養表示を欧州の食品メーカーに提供しました。SaaSベースモジュールは、Nuxeo Cloudによって供給されています。これは、クラウドインフラストラクチャでNuxeoアプリケーションの迅速かつ安全な展開を可能にし、コストを削減しながらマルチテナンシーと高可用性を提供します。

Christophe Mahé氏とKeendoチームはまた、下記を含め、他の隣接している食品関連産業の課題に対応するため、同社のPIMとPLMのソリューションの範囲を拡張しました。

  • メガリテーラーKeendoは、スーパーマーケット小売チェーンが限られた棚スペースでプライベートレーベル/ストアブランド食品の販売実績を最適化できるようサポートします。同社はまた、個々のサプライヤのレベルを含め、小売業者のサプライチェーン全体でそのソリューションの実施を大幅に拡大しようとしています。
  • レストランKeendoは、レストランチェーン向けの効果的な製品情報管理を提供します。栄養情報の開示義務があるレストランもありますが、健康志向の顧客に対するサービス向上のために自発的に栄養情報を公開しているレストランもあります。

Keendoは、今後、(食品以外の)小売、化学薬品、医薬品など、他の業界にもソリューションを適応するビジネスチャンスがあると見ています。Nuxeo Platformは柔軟性の高いデータモデルと完全に拡張可能なAPIを提供しています。これにより、Keendoは、設計上継続的な変化に対応できる、将来性のあるビジネスアプリケーション開発プラットフォームを活用しながら、自信をもって外食産業や他の業種に事業を展開することができます。

「Nuxeo Platformの柔軟性により、非常に機動的な方法で新しい機能を開発、導入することができました」とChristophe Mahé氏は語ります。「Nuxeoは、食品メーカーの枠を超えて他の多くの産業まで顧客層を拡大する計画など、当社の製品情報管理戦略の基盤になっています。」

読む時間がない場合は

  • PIMとPLMのアプリケーション開発のためのNuxeo Platform
  • カスタムコネクタを使用して、ERPベースのデータをインポート
  • 他のソフトウェアソリューションにデータを配信するためにTalendと統合

詳しくはお問い合わせください